企業成功の鍵は永続的な幸福

 新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、昨年までは対面での会議の技術的な代替として使用されてきたビデオ会議プラットフォームは今年に入り、仕事や学校、人との交流など日常生活の重要なツールとなっており、さらには、ファンミーティングやオンライン飲み会など企業と消費者をつなぐ(Bto C)コミュニケーションツールとして認知されてきています。

 当社においても、本年3月上旬よりビデオ会議サービスを利用して、本社と社員の自宅を結んだ社内会議を定期的に実施しています。

 ビデオ会議サービスで業績を急速に伸ばしているのが米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(以下ズーム社)であり、第2・四半期決算によると、前年同期比で売上高が355%増、法人顧客数が458%増となっており、今年に入り株価は4倍近くに膨らんでいます。

 ズーム社は米ネットワーク機器大手シスコシステムズのエンジニアであった袁征(Eric S Yuan)氏が「誰でも手軽に使えるビデオ会議システムの開発」を経営トップに提案するも却下されたことを契機に、シリコンバレーで創業しCEOに就任し、2019年4月には米ナスダ

ック市場に上場したソフトウェア開発会社です。

 特に、既存のシステムを一から見直し、クラウド技術を駆使してスマートフォンがあれば、どこからでも高品質のテレビ会議サービスを使える「Zoom」を開発し、従来のサービスよりも繋がりやすく、切れにくいことが特徴であり、いつでもどこでもミーティングができるのが魅力で、現状の危機下において、その威力を発揮しています。

  袁征氏はズーム社の成功の鍵は「幸福」であり、「人生の目的は幸福を追求することであり、永続的な幸福は他人の幸せを生むことで得られ、ズーム社のモットーは、社員と顧客の幸せを一番に考えている」と語り、さらに、社内で働く人びとが共通に持っている意識として、オープンなコミュニケーション、企業活動の透明性、情報の共有に言及し、組織として最も重要なのは信頼関係だと加えています。

 慶応大学の前野隆司教授によると、幸せには長続きする幸せと短期的な感情から生まれる長続きしない幸せがあり、長続きするのは心と健康と安心による幸せで、お金、モノなどの長続きしない幸せでなく、生き生きわくわく楽しく、人間関係も良好にやりがいを持って働くことが幸せとされる時代になっていることを会社のトップは強く認識しなければならなくなっています。

 さらに、組織において従業員の信頼関係を高めるには、コミュニケーションをいかに「密」にするかがとても重要であり、当社が提供している人材サービスである「メンターワークアウト」が果たす役割と期待される成果の重さを改めて認識していく必要があります。



<文・奥井泰弘>

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